どーもです。今日はキャロウェイのニューモデル「APEX PRO」アイアンを紹介しましょう。昨日紹介し「APEX」アイアンのプロモデルですが、見た目的も結構シャープなイメージでしたね。でも、不思議と使えそうなオーラを感じました。って、勘違いってオチかもしれませんけど、パッと見た感じ、実際に持ってみた感じからは「いいじゃん!!」ってな感じでした。果たしてのその直感と、実際の感覚があっているのか。その辺をレポしてみましょう。


まずは見た目から。


バックフェースですが、三角の山の部分がちょうどスイートエリア後部になるような感じで、厚みが確保されていました。これはよりマイルドな打感を得るためかと思われます。

フェースは、「APEX」アイアンよりも気持ちトゥ・ヒールの長さが抑えられ、小振りになっていたような印象でした。もちろん、操作性を意識してでしょうけどね! 付け加えると、15年モデルの形状とは別モノでした。

ソール幅はより薄くなっていました。これはダウンブローに打ち込んでの抜けの良さを意識してでしょうね。この辺はさすがにプロモデルですね!

ネックはストレートです。ボディ形状も、バックフェース下部が「APEX」アイアンに比べて浅いのが、確認できると思います。

構えてみるとこんな感じ。「APEX」アイアンに対してより小振り、かつトップブレードの薄さも認識できると思います。そういう意味では、見た目からも別モノを意識できる形状ですね。

今回試打したのは、スチールシャフト「NSPRO MODUS3 TOUR120」Sフレックス装着モデルの#7。スペックは、ロフト角33度、ライ角62度、長さ37インチ、総重量430g、バランスD2。シャフトスペックは、重量114g、トルク1.7、中元調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用です。


持ってみた感覚ですが、重量的にはいい感じ!! なんだかんだ言っても、まだこの重量帯に「いいじゃん!」となってしまいますw グリップもいい感じの太さでした。ワッグルの感覚もなんかいい感じで、素振りしてみてもシャープに振り切れそうなイメージがいいですね。


実際に打ってみると、持ったときのイメージ通りで、ボクレベルでも打てそうな感覚でした。「APEX」アイアンに比べて、総重量的に重くなっているのとロフトが寝ている分、HSと飛距離では「APEX」に及びませんでした。もともと飛距離を意識したクラブではないとは思いますが、それでも注目したいのは「スピン量」です。ロフト角33度と「APEX」アイアンに対して2.5度寝ていますが、スピン量はほぼ同等です。それだけ低重心化を計っているということでしょう。操作性をある程度意識したプロモデルで低重心化を計るというのは、なかなかそのバランスが難しいのでは…なんて要らぬ心配をしてしまいます。また「APEX」アイアンが、ダウンからインパクトにかけて、クラブ自体が自然に返ろうとしますが、この「APEX PRO」アイアンはその感覚がほとんど感じられませんでした。つまり、つかまえようと思えばつかまるし、逃がそうと思えば逃がせるということでしょう。その辺が、「PRO」たる所以かもしれません。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで、

その各球データはこちら。

【3球平均】

HS36.1m/s、初速52.0m/s、打ち出し角21.2度、バックスピン量4483.1rpm、サイドスピン-1104.5rpm、飛距離174.6y

【ベスト】

HS36.2m/s、初速52.5m/s、打ち出し角21.7度、バックスピン量4264.3rpm、サイドスピン-1252.6rpm、飛距離177.9y


打感は、マイルド系。「APEX」アイアンと同じ素材ですが、これだけ感じ方が違うのはなぜか? おそらくフェース後部の厚みが違うんでしょうね! 音も中音系で、かなり落ち着いた感じでした。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこんな感じ。

弾道的には、文句なしの高弾道。プロモデルでも、しっかりクラブが球を上げてくれる感じでした。スピン量ですが、ロフトに対して少なめでしょうね。打ち出しから高弾道なので、ドーンと大きな弾道を得られるモデルだと思います。


出球傾向ですが、ボクのスイングでドロー系。普段通りのイメージで打つとドロー系ですが、つかまえることも逃がすこともできます。そういう意味では、スイング通りの弾道を得られるモデルだと思いますが、若干芯を外してもクラブがカバーしてくれる感じもありました。


シャフトフィーリングですが、「APEX」に比較すると気持ち手元のタメ感が少ないようにも感じました。もちろん、シャフト自体の重量もトルクも違うので、そうなるのは当然ですが、ボク的には「APEX PRO」アイアンのほうが重いけど、素直に振り切れるイメージでした。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS43m/s以上は欲しい感じですかね。さすがプロモデルだけあって、スイング通りの出球になると思います。でも、ミスヒットの寛容性もある程度兼ね備えている上に、なによりしっかり球を上げてくれるというこの性格がいいですね!! クルマに例えれば、マニュアルスポーツカータイプですかね。F1などのレーシングカーほどガチガチじゃないけど、誰でも乗れるようなオートマ車でもない。ある程度その魅力を楽しむには、それなりの技術はいるといった感じです。冒頭の書き方からすると、ボクがまるでこのアイアンを使いこなせると宣言しているようにも聞こえるでしょうが、少なくともそんな勘違いをさせてくてくれる寛容性のあるモデルに感じました。


<キャロウェイ「APEX PRO(2019)」アイアン>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:9▽上がりやすさ:10▽操作性:8.5▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:9.5▽ミスの許容度:9

■ヘッド:(#4~#7)ボディ=軟鉄(S25C)+マイクロ・ウレタンスフィア+タングステン・インナーウエート、フェース=17-4ステンレス (#8~SW)ボディ=軟鉄(S25C)、フェース=軟鉄(S25C)+タングステンウエート

■シャフト(重量/トルク/調子):スチールシャフト「NSPRO MODUS3 TOUR120」(S=114g/1.7/中元調子)。「NSPRO 950GH」(S=98g/1.8/中調子)。

■価格:6本(#5~PW)セット14万4000円+税、単品(#4)各1本2万4000円+税。